仕事や人間関係に疲れ、頭も心も休む暇がないといった毎日を送っていませんか？予定に追われ、疲れを感じても自分を後回しにしてしまうこともあるでしょう。そんな時におすすめなのが「リトリート」です。日常から少し離れて、自分だけの時間を過ごすことで、心と体をリセットできます。この記事では、リトリートの概要やメリット、具体的な過ごし方などについて詳しくご紹介します。
リトリートとは？
忙しさや人間関係のプレッシャーから、心と体を休ませるために日常を離れる。それが「リトリート」です。自然の中で過ごしたり、静かな環境で自分と向き合ったり、観光や娯楽とは違って癒しとリセットを目的とします。まずは、リトリートの概要についてご紹介します。
リトリートの定義と語源
リトリート（Retreat）とは、現在の住み慣れた土地を離れ、仕事や人間関係で疲弊した心や体を癒す過ごし方のことです。
語源には複数の説があります。「Retreat（リトリート）」は「隠れ家」「避難所」などの意味を持ちます。また、リトリートは、避難や引きこもりなどを意味する「リトリート（Retreat）」が語源とされています。
本来は避難所や隠れ家の意味を持っていましたが、昨今の欧米では「日常から離れてリフレッシュする時間をもち、心身をリセットさせる」といった意味で使われていて、日本では『転地療法（療養）』とも言われるようになりました。
リトリートと旅行の違い
一般的な旅行は、観光や娯楽が主な目的ですが、リトリートは心身のリフレッシュや精神的な成長が目的です。楽しむことよりも、自分と向き合うことがメインになります。
リトリートが注目される背景
ストレス社会と言われている時代にもかかわらず、現代人は休むのが苦手です。休みを取ったとしても、罪悪感を覚えてしまったり、旅行に行ってもスケジュールを詰めすぎてしまったりする人が多いと言われています。
さらに、電子機器に囲まれた生活を送っていると、脳の中には常に新しい情報が入ってきます。何かに常に追われているような感覚になったり、どこに行っても休んだ感覚にならなかったりするのを、多くの現代人が抱えています。
このように、さまざまなことが原因で、無意識にストレスを抱えているのが現代人の現状です。ストレスの根本の原因がわからないままそのままにしてしまうと、不調や病気のように心身へ悪影響を与えます。
このような背景から、現代社会でリトリートが注目されています。
リトリートのメリットは？
リトリートは、ただ休むだけでなく、心や体に新しいエネルギーを取り戻すことができます。ここからは、リトリートのメリットについてご紹介します。
ストレスの解消が期待できる
現代のヘルスケア分野では、従来の3つのR（Rest・Recreation・Relaxation）に加えて、リトリートが4つ目のRとして認識されるようになっています。
▼4つのR
・Rest（レスト）：肉体的な疲労の排除
・Recreation（レクリエーション）：遊びを通して、気分転換をする
・Relaxation（リラクゼーション）：日々の疲れや緊張を癒す
・Retreatement（リトリート）：非日常を体験して心身を健康にする
この4つのRは、ストレスマネジメントに有効な方法として提唱されています。
自分とじっくり向き合える
リトリートを行うことによって、自分が何を考えていて何に悩んでいて、これからどうしていきたいのかを落ち着いて考えることができるようになります。また、一人の時間を有意義に過ごすことで自分自身と向き合うことも可能です。
非日常の空間へ出かけることで、日常から離れられるだけでなく、自分とじっくり対話する環境が整います。太陽の光を浴びて、いつもと違う香りや音の中に囲まれることで五感が刺激されるため、幸せホルモンの代表と言われるセロトニンの分泌が促され、精神が安定するのです。
気持ちのリセットができる
リトリートは、気持ちのリセットもできる効果が期待されます。数日間でも違う環境に行くと、日常を忘れられるため心身ともにリフレッシュでき、疲れをリセットすることができます。